ONE PIECEファン必見!夢を乗せて走る「ONE PIECE新幹線」徹底解剖!
大人気漫画・アニメ「ONE PIECE」の世界観を余すことなく表現した特別な新幹線、「ONE PIECE新幹線」が、2025年春より山陽新幹線(新大阪~博多間)を主に「こだま」として運行を開始しました。この夢のようなコラボレーションは、ファンに「新たな乗車体験」を、そして沿線地域には「地域の魅力」を届けることを目的としています。
冒険へ誘う車両「700系」と3つのデザインコンセプト
「ONE PIECE新幹線」として活躍するのは、かつて山陽新幹線で「ひかりレールスター」として多くの人々に親しまれた700系車両(8両編成)。東海道新幹線からはすでに引退している700系が、まさか「ONE PIECE」の世界を纏って再び表舞台で輝くとは、ファンならずとも胸が熱くなるのではないでしょうか。
この特別な新幹線には、それぞれ異なるコンセプトを持つ3種類の車両デザインが登場し、ランダムに運行されます。どのデザインに出会えるかは、乗車するまでのお楽しみです!
第1編成「せとうちブルー号」
2025年4月12日(土)から運行を開始した「せとうちブルー号」のコンセプトは、「いざ、偉大なる線路(グランドレイル)へ」。瀬戸内の海をイメージした「冒険の青」を基調とし、外装にはルフィを先頭に麦わらの一味を中心とした多くのONE PIECEキャラクターがオリジナルで描き下ろされています。まるで彼らが地域の個性豊かな「お宝」を求めて旅に出るような、ワクワクする冒険が表現されており、1号車には海賊旗を持ったルフィ、8号車にはギア5thルフィが描かれ、ファンを魅了しています。
第2編成「トニートニー・チョッパー号」
2025年5月28日(水)から運行が始まった「トニートニー・チョッパー号」は、「しあわせいっぱいの癒し旅」をコンセプトに、「おいしい」「かわいい」「楽しい」といった感覚を大切にしています。外装は、チョッパーのイメージカラーであるピンクとブルーを基調とし、チョッパーの代表的なモチーフを使ったグラフィックが施されており、老若男女に愛される親しみやすく可愛らしいデザインに仕上がっています。車内もチョッパーづくしで、乗車中も癒されること間違いなしです!
第3編成「モンキー・D・ルフィ号」
そして、JR西日本の公式発表によると2025年7月22日(水)から運行開始予定の「モンキー・D・ルフィ号」は、「新しい仲間が待つ、未知の新幹線アドベンチャーへ」をコンセプトに、ルフィと共に限りない冒険の旅に出るワクワク感を表現しています。外装は、主人公ルフィの象徴である「麦わら帽子」を車体カラーに取り入れ、これまでのONE PIECEのストーリーが蘇るような様々な演出がされた32種類のルフィが車体にちりばめられています。新幹線内では、1号車から8号車までONE PIECEのストーリー順にルフィが登場するという、ファンにはたまらない仕掛けが用意されています。
これらの列車は、特定の「こだま」列車として運行されますが、運行のない日や、ダイヤの乱れなどにより急遽別の車両で運行される場合もあります。運行計画は運行状況により変更される可能性があるので、最新情報はスペシャルサイトで確認することをおすすめします。JR西日本は、このONE PIECE新幹線が大阪万博終了後も「しばらく継続」して運行されると述べており、今後も多くのファンに感動を届けてくれるでしょう。
細部までこだわり尽くした車内の特別な体験
「ONE PIECE新幹線」の魅力は、車両の外装だけにとどまりません。内装にも細部まで工夫が凝らされ、乗客が「ONE PIECE」の世界観を深く体験できる仕掛けが満載です。
座席とドアのこだわり
全8両編成で、1号車から3号車は自由席(3列+2列)、4号車から8号車は指定席(2列+2列)となっています。8号車には一部個室も設けられており、よりプライベートな空間でONE PIECEの世界に浸ることができます。
乗降ドアの内側や車両両端の仕切り自動ドアには、号車ごとに異なるラッピングが施されており、様々なキャラクターの組み合わせを楽しむことができます。客室ドアには、ルフィやシャンクス、ロビン、フランキー、ゾロ、サンジなど、麦わらの一味や関連キャラクターのポスターが名言と共に掲示されており、まるで船内にいるかのような臨場感を味わえます。
「WANTED」に指名手配!?ユニークな仕掛け
一部の洗面台の鏡には「WANTED(指名手配)」のデザインが施されています。自分の顔を映し込むことで、あたかも自身が指名手配されているかのようなユニークな写真を撮ることができ、SNS映えも間違いなし!新四皇の手配書デザインや「ニュース・クー」も必見です。
オリジナルヘッドカバーと特別な音源
全ての座席に「ONE PIECE新幹線」オリジナルのヘッドカバーが設置されており、各編成で異なるデザインが楽しめるのも嬉しいポイントです。
そして、乗客を最も興奮させるであろう仕掛けの一つが、車内チャイムと放送です。各駅の発着時には、テレビアニメ「ONE PIECE」の初代オープニングテーマ「ウィーアー!」が車内チャイム・メロディとして使用されます。この曲は各駅到着前やルフィの車内放送前にも流れ、旅への期待感を高めてくれます。さらに、一部の駅の発着時には、ルフィ(CV: 田中真弓さん)とチョッパー(CV: 大谷育江さん)による特別な車内アナウンスが流れます。これらは「ONE PIECE新幹線」でしか聞けないオリジナル音源となっており、ファンにとってはまさに至福のひとときとなるでしょう。運行開始日には、「ウィーアー!」を歌うきただにひろし氏が博多駅と新大阪駅での出発式に登場し、主題歌を披露するというサプライズもありました。
旅の思い出を形に!オリジナルグッズと今後の展開
「ONE PIECE新幹線」の運行開始に合わせて、様々なオリジナルグッズも発売されています。クリアファイル、ダイカットパネルキーホルダー(ルフィ、ルフィ(ギア5))、パネルマグネット(せとうちブルー号、ルフィ)などがラインナップされており、旅の思い出として、またコレクションとして購入するのも良いでしょう。これらのグッズは、JR西日本エリアの一部駅ナカ店舗のほか、JR西日本公式産直オンラインショップ「DISCOVER WEST mall」やジェイアール西日本商事通販サイト「トレインボックス」などで購入可能です。
JR西日本は今後も、駅空間を活用したコンテンツ展開や、ONE PIECE新幹線の世界観を体験できるデジタルコンテンツの提供など、様々な企画を展開し、このビッグプロジェクトを盛り上げていく予定です。
なぜ「ONE PIECE新幹線」が生まれたのか?コラボレーションの背景にある熱い想い
近年、鉄道と人気コンテンツのコラボレーションは、新規需要の創出という観点から注目されています。JR西日本が「ONE PIECE」とコラボした背景には、「ONE PIECE」の世界観が「旅」というテーマと非常にマッチするという考えがありました。
他社の事例でもありますが、鉄道会社がエンタメコンテンツとのコラボレーションに力を入れるのは、コロナ禍で大きく落ち込んだビジネス需要を補うため、ファン層の旅行需要を喚起することが大きなミッションになっているためです。このようなコラボにおいて最も重要視されるのは、「作品に寄り添ったコンテンツであること」と「ファンの熱量」「Win-Win」の関係を築くことです。そのため、コラボする作品について深く理解し、担当者自身がファンになるほどの熱意を持って企画を練ることが求められます。
最終的には、ファンが「推し旅」を通じて初めて訪れる場所や新たな発見を提供し、鉄道沿線の発展や地域創生に貢献することも目指されています。「ONE PIECE新幹線」もまた、そのような高い熱量を持つファン層に対し、特別な「旅」の体験を提供することで、山陽新幹線を利用するきっかけとなり、沿線地域の魅力発信にも繋がることを期待されています。
「ONE PIECE」の世界を五感で体験できる「ONE PIECE新幹線」。あなたもこの特別な新幹線に乗って、ルフィたちと共に「グランドレイル」への冒険に出かけてみませんか?