【筑後市】水田天満宮

神社
水田天満宮4

歴史と伝統が息づく水田天満宮 – 九州が誇る学問の神様

創建と由緒

水田天満宮は、鎌倉時代の嘉禄二年(1226年)に創建された由緒ある神社です。菅原道真公を御祭神として祀り、学問の神様・至誠の神として、多くの人々から篤い信仰を集めています。後堀河天皇の勅命により、菅原長者大蔵卿為長朝臣によって建立されたという歴史的背景を持ち、明治維新まで後堀河天皇勅願所の提灯が御本殿の左右に灯されていたという格式の高さを誇っています。

水田天満宮4

御神領の広がり

特筆すべきは、その御神領の広大さです。天文・天正年間には623町余りもの土地を有し、豊臣秀吉時代には小早川秀包公をはじめとする各領主から寄進を受け、総高三千三百石という莫大な領地を領有していました。これは当時の神社の重要性と影響力を如実に物語っています。

太宰府天満宮との関係

水田天満宮は太宰府天満宮との深い関係性も特徴的です。太宰府天満宮の重要な荘園「水田の荘」の守護神として位置づけられ、菅原道真公の御霊魂を祀る重要な存在でした。幕末の志士、清河八郎も「潜中始末」の中で「太宰府に続きたる九州第二天満宮」と評しており、その格式の高さを裏付けています。

本殿の歴史

現在の御本殿は、寛文12年(1672年)に再建され、昭和36年に福岡県文化財として指定されました。平成7年には2度目の再建が行われ、伝統的な建築様式を守りながら、現代に至るまで大切に保存されています。

境内末社の多様性

恋の木神社1

恋の木神社1

境内には数多くの末社が点在しています。恋木神社、靖国神社、日吉神社、稲荷神社、玉垂命神社をはじめ、今宮社、今尾社、若宮社など、20を超える末社が存在し、それぞれが独自の御利益と歴史を持っています。
恋の木神社は恋愛成就の神社として有名です。

文化財としての価値

文化財としても高い価値を有しており、本殿と水田の石造鳥居は福岡県指定文化財に、稚児風流と千燈明は福岡県指定無形民俗文化財に指定されています。これらの文化財は、地域の歴史と文化を今に伝える貴重な遺産となっています。

大きな池の真ん中にある神楽台

水田天満宮3

写真では見えませんが鯉が泳いでいます。

年中行事と祭事

年間を通じて様々な神事や祭事が執り行われ、地域の信仰と文化の中心として重要な役割を果たしています。1月の初詣元旦祭りから始まり、春の梅花祭、夏の千灯明花火大祭、秋の御神幸祭など、季節ごとに特色ある行事が催されています。特に学業成就の祈願や商業繁栄、良縁成就など、現代社会のニーズに応える様々な祈願祭も執り行われています。

アクセス

アクセスも便利で、JR鹿児島本線羽犬塚駅や西鉄天神大牟田線八丁牟田駅からバスで行くことができます。また、九州自動車道八女インターチェンジからも近く、車でのアクセスも容易です。
駐車場は休祭日は正面鳥居からの方から入れますが、幼稚園と併用になってますので平日は裏の駐車場が良いかもしれません。

まとめ

水田天満宮は、800年以上の歴史を持つ由緒ある神社として、今なお多くの参拝者を集めています。学問の神様としての信仰はもちろん、文化財としての価値、そして地域の精神的支柱としての役割を果たし続けており、九州の誇る重要な神社として、これからも大切に守られていくことでしょう。

タイトルとURLをコピーしました